禅僧・松山大耕さんのお話〜おもろい人間になれ〜

第15回問いたてラボ(TTL)に行ってきました!

 

「問いたてラボ(TTL)」なる勉強会が広島にあります。

 

主に公立・私立の学校の先生達が集まって

「面白い教育は面白い『問い』を立てることから始まる」という理念から、

「問いを立てる」ということにフォーカスして活動しています。

 

 

 

9月1日(日)にその会合があったので、

塾の先生のくせに久しぶりに出かけてきました。

 

  

今回久しぶりに参加しようと思ったのは、

講演講師が、禅僧の松山大耕氏だったからです。

 

トップ画像の方です。

 

禅のことは何も知りませんが、

彼の名前は知っていましたし、

スティーブ・ジョブズが愛した禅の世界とはどのようなものなのか、

興味が湧き、いそいそと出かけてまいりました。

「おもろい人間」になれ

 

さて、このお坊さん、

とてつもない技量の持ち主でした。

 

ごく稀に出会う「本物」だと思いましたね。

 

話が深く、広く、面白い。

 

 

たくさんの内容を話していただきましたが、

子ども達にまず知ってもらいたいメッセージがこれ。

 

 

 

おもろい人間になれ!

 

 

 

 

この場合の「おもろい」というのは、

標準語の「面白い」ではなく、

関西弁の「おもろい」らしいですが、

その意味は、

意外性のある人間になれ!ということ。

 

 

大耕さん自身がそうですよね。

 

 

禅宗のお寺の長男のくせに、

中高はキリスト教の学校へ通い、

東大の農学部に進学。

そこで、大学院まで進んだ後、

禅寺で3年半の修行を積み、

実家のお寺に戻ったのこと。

 

 

そして、

禅寺に勤めつつ、

執筆活動を行なったり、

講演活動を行なったりの生活。

 

しかも、

その講演会では爆笑を何度も引き起こし、

とても深いお話をめちゃくちゃ面白く伝える話術をもつ。

 

 

 

 

本当に禅宗の坊さんか?

 

 

と思いました。

 

 

 

座禅組んで、禅問答を繰り返す

あのストイックなお坊さん像を返してくれ。

 

そんな気分です。

 

 

 

ですが、

勘違いしていけないのは、

大耕さんはそれもきちんとできるし、

むしろ高いレベルでこなしてきた方。

 

 

それを踏まえて、

みんなの期待を裏切る「意外性」のある人物。

 

 

こうした高いレベルで意外性のある

「おもろい」人物が周りの人を巻き込み、

世の中を動かしていく。

 

 

 

もちろん大耕さん自身が、

自分がそうだなんて言わないけど、

私はそのように受け止めました。

 

私自身、そうでありたいと思うし、

子ども達にもそうであって欲しいと思いましたね。

 

 

 

 

応用キノコ概論

 

大耕さんのお話の中で印象的だったことをもう一つ記しておきます。

 

それは東大の講義「応用キノコ概論」のお話。

 

 

上でも書きましたが、

大耕さんは東大農学部の出身。

 

その中で、「応用キノコ概論」なる

とてもマニアックな授業があったそうです。

 

「応用」なのに「概論」。

 

とても矛盾を含んだ名前。

 

そして、

この授業のことをとても愉快に語る大耕さん。

 

会場は爆笑の渦に巻き込まれました。

 

 

 

で、

 

そうやって会場を爆笑の渦に巻き込んだ上で、

そこから引き出される教訓が秀逸でした。

 

 

 

大耕さんは、東大農学部出身でありながら、

今現在、その知識をほとんど使っていません。

 

 

しかし、曰く、

 

誰が、自分の学んだ知識を「学問」として活用しなければならないと言った?

 

こうやって講演会でその時の話を「ネタ」として使うことができる。

 

 

結局、学んだことをどのように使うかは、その人次第。

 

 

数学が大人になったら役に立たないから学ばないという人は、

その人がそれを活用できない幅しか持たないというだけ。

 

 

学んだことを活かせるかどうかは、その人の幅によって決まる。

 

だから、選り好みしないでまずしっかり学ぼう!

 

 

 

 

そんなメッセージを受け取りました。

 

 

 

 

ガーン!

 

 

 

と打ちのめされました。

 

 

 

私自身、まだまだ学んだことを知識として活用することを考えていました。

 

 

 

でも、学んだことをネタとして使ってもいいんだ。

 

もちろん他のいろんなことにも使えるかもしれない。

 

 

 

もっと広い視野を持って、学んだことを活用しようと思いましたね。

 

もちろんこの話、次の日に速攻で塾生に伝えました。

 

 

 

 

「もうこんなこと勉強しても意味がない!」なんて言えません。

 

 

 

勉強したことを使えるかどうかは、自分次第。

 

 

 

私も心がけたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続きはまた別の機会に

 

松山大耕さんの講演レポはまだまだ続けらますが、

長くなったので、今日はここまで。

 

 

今日聞いたお話は、また子どもたちに聞かせてあげたいですね。

 

 

こりゃあ、「知のスレッジハンマーin広島」の出番かな?

 

タイミングをみて、企画してみます。

 

子どもたちに多様性のある知性を届けていきたいですね。